アップルを創った怪物―もうひとりの創業者 ウォズニアック自伝
アップルは二人のスティーブによって創業された。一人はスティーブ・ジョブズ、もう一人は本書の主役であるスティーブ・ウォズニアック。アップルはジョブズがセールスをウォズニアックがエンジニアリングを担当して生まれたという話は有名だ。
ウォズニアックの伝説はたくさんある。ブルーボックスを使ったタダ電話やApple1およびApple2をほぼ独力で完成させた話。本書の中にはその他にもウォズニアックの驚異的な技術力の話やユニークな私生活の話が散りばめられている。その中でも、彼が高校生の頃、ミニコンピュータのマニュアルを真似て毎晩、コーラ片手に紙の上でコンピュータを設計していたという話は印象深い。「どのようにすれば部品(ICチップ)の数を少なく、同じ機能のものを作れるか?」と考えつつ毎晩、趣味でこの設計に取り組んでいたそうだ。後にこの経験がApple1/Apple2の製品に生かされるのだが。毎晩、趣味で紙の上にコンピュータ設計するということ自体に頭が下がる。彼が伝説的なエンジニアと呼ばれる所以はここにあるような気がする。
アップルを創った怪物―もうひとりの創業者、ウォズニアック自伝
- 作者: スティーブ・ウォズニアック,井口耕二
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2008/11/29
- メディア: 単行本
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