k0b0's record.

Computer Engineering, Arts and Books

Book

イノベーターズ 天才、ハッカー、ギークがおりなすデジタル革命史

計算機科学の歴史本 アインシュタインやスティーブ・ジョブズ、レオナルド・ダ・ヴィンチの伝記で有名なウォルター・アイザックソン氏の計算機科学の歴史についての本。書店で見かけて思わず手にとってみた。 本書は1843年にコンピュータの概念を夢見たエイ…

ミンスキー博士の脳の探索

私たちはどのようにして考えて、学んでいくのか?そして、そのような思考するマシンを作ることはできるのか? 人工知能の父として有名なMITのマービン・ミンスキー先生の著作。 「思考素」と「思考路」という抽象的な概念を用いて、脳や常識、感情、自己につ…

あたまにつまった石ころが

好きなことを学び続ける全ての人へ 図書館にある絵本を眺めていると、「これはすごいっ!」と思えるような名作に出会うことがある。 本書はその中の一冊である。 本書の物語は著者の一人であるキャロル・オーティス・ハースト氏のお父さんをモデルに描かれて…

モナリザ本:RISC-V原点 オープンアーキテクチャのススメ

単純であることは究極に洗練された状態である。 by レオナルド・ダ・ヴィンチ RISC-Vの初の日本語の著書である。 基本ISAであるRV32Iを始めとして拡張ISAであるRV32M、RV32F、RV32D、RV32A、RV32C、RV32V、RV64を順を追って解説している。 各章にダヴィンチ…

静かな人たち

なかなか興味深いプレゼン動画を見つけた。「家族や友人との付き合いで、明るい自分を演出することがある。けれど、本当はしんみりと静寂に浸っていることが好きだ。」と思う人は以下のスーザン・ケイン氏のプレゼンで何か良い発見があるかも(?)スーザン…

あなただけができることをやりなさい ソフトウェア界の偉人23人の名言集

計算機科学の偉人23人のエピソードと名言を紹介した本である。普段何気なく使っているツールや理論の裏に隠れた作者のエピソードやその開発秘話を知ることで それらに対するリスペクトとテクノロジに対するモチベーションが高まる一冊である。 (計算幾科学…

ハッカーズ (スティーブン・レビー(著))

コンピュータ文化の発展とそれを支えたハッカー達の歴史 本書は50〜60年代のMITのテック鉄道模型クラブから始まって、70年代のハードウェアハッカー、80年代のゲームハッカーと順を追ってコンピュータ文化の歴史が記されている。本書には多くのハッカー精神…

喜嶋先生の静かな世界 The Silent World of Dr.Kishima

研究(学問)をするということはどういうことなのか? 一度読んだ小説をもう一度読み返すことは少ないのだが、この本だけはたまに読み返したくなる。学問をすることの深さと、一つのことを突き詰めた研究者の純粋さが描かれた静かで美しい小説である。以下、…

Lifelong Kindergarten

子供の頃には確かにあった、何者にも囚われない自由で純粋な好奇心はまだあるか? このような問いを自分に問いたくなる本書は、プログラミング言語「Scratch(スクラッチ)」の開発者であるMITのミッチェル・レズニック先生の著書。子供は本当に何者に囚われな…

それがぼくには楽しかったから by リーナス・トーバルズ

Linuxの革命はフィンランドの大学院生の部屋から始まった あることがキッカケでこの本の事を思い出した。 久しぶりに本棚から取り出してページをパラパラとめくって見ると、なんだか微笑ましくなる。学生時代に初めてUNIX/Linuxの環境(シェル、パイプ、sed&…

IKIGAI

I understand the essence of IKIGAI which I have not noticed before. Japanese casually use the word of IKIGAI. When asking "Are you doing hard work?", Some people answer with a smile "This is my IKIGAI." This book draws on the essence of IK…

シンギュラリティとサイバー、サイバーパンク、サイバネティクス

最近、シンギュラリティ関係のSF作品が多く目に止まる(トランセンデンス、エクス・マキナ、イヴの時間、etc.)。 それで、少し、ヴァーナー・ヴィンジ、レイ・カーツワイルのシンギュラリティについて考えていたら「サイバー」という単語が頭に浮かんだ。「…

ガラスの地球を救え 二十一世紀の君たちへ (手塚治虫(著))

生命とは?地球とは?宇宙とは? 手塚治虫先生の作品を読んでいると、そのような問いを問わずにはいられなくなる。 本書には手塚先生の地球や宇宙、生命に対する純粋な思いが書かれている。また、その思いがどのように漫画作品として昇華されているかが伺え…

スター・ウォーズ ジェダイの哲学 :フォースの導きで運命を全うせよ(ジャン=クー・ヤーガ(著))

映画スターウォーズの世界に散りばめられた哲学や思想について書かれた本である。映画の各シーンをいくつか取り上げて、それらのエピソードにはどのような意味(思想、哲学)が込められているか分かりやすく説明している。そして、それらは人が生きていく上…

What I Talk About When I Talk About Running (by Haruki Murakami)

This book explains philosophically about running from the viewpoint of the author. That philosophy is stoic and humorous, and I feel like running somehow. Throughout, this book explains the importance of repeating a simple operation. Every…

ルビィのぼうけん コンピュータの国のルビィ(リンダ・リウカス(著))

コンピュータの中ってどうなっているの? 最近、児童向けのテクノロジ本をよく見かける。本書もその中の一冊だ。 本書は主人公ルビィがコンピュータの内部に入り込み、論理回路さんやCPU/GPUさん、OSさんに出会い話を聞いて、いなくなってしまったマウスポイ…

教養としてのテクノロジー(伊藤 穰一 (著), アンドレー・ウール (著))

本書は「AI」、「仮想通貨」、「ブロックテェーン」を軸として「労働」、「教育」、「国家」、「社会」がどのように変化するかを考察している。著者の伊藤穰一氏(MITメディアラボ所長)はMITという学府からの視点でこれらのことを考察しており、その考察は…

Computer Organization and Design RISC-V Edition

This book is perfect for introducing RISC-V. It explains widely from RISC-V instruction set to processor design. I read this book and I was interested in simple RISC-V design. (Also, the quotation at the beginning of each chapter is also g…

筋トレが最強のソリューションである (Testosterone(テストステロン) (著))

本棚から愉快な本を見つけてしまった。 大真面目に筋トレと筋トレの哲学を語り尽くした本である。 ページをめくるごとに筋トレに付随した格言とその哲学が展開されている。格言を読むと「うまいこと言うなぁ。」とクスリと笑ってしまう。けれど、その哲学は…

ヘッセの言葉

ヘルマン・ヘッセの作品の多くはヘッセ自身を投影した人物が登場するように思う。 自分自身と向き合った結果が作品として昇華されており、作品を重ねるごとに登場人物の精神性が成熟しているように見える。 そんなヘルマン・ヘッセの人生をかけた長きにわた…

あなたの人生の物語(テッド・チャン(著))

地球を訪れたエイリアンとのコンタクトを担当した言語学者ルイーズは、まったく異なる言語を理解するにつれ、驚くべき運命にまきこまれていく。 地球外生命体(エイリアン)とのファーストコンタクトを題材としたハードSFなのかと思いきや、注意深く読んでみ…

数学は世界を変える あなたにとっての現代数学 (リリアン・R.リーバー(著))

アインシュタインのことを思い浮かべていたら、アインシュタインが絶賛していたと言われるこの本を思い出した。タイトルは「数学は世界を変える あなたにとっての現代数学」。 短くシンプルな詩的な文章で書かれた数学の本。 難解な数式はなくスラスラと読み…

コンピュータの英雄たち (ロバート スレイター (著))

プログラミングや回路設計をしていると、CPUやOS、コンパイラなどの基盤技術について知りたくなる。そして、それが更に進むとCPUからアプリケーションまで一通り含めたコンピュータシステムを創ってみたくなる。これが、一番ありきたりな基盤技術(コンピュ…

人の中心は情緒である。by 岡潔

先日、岡潔先生をモデルにしたドラマがTVで放送されていた。それで、先生の著作(「春宵十話」「春風夏雨」等)を思い出した。 世界的に有名な日本の数学者、岡潔先生。多変数複素函数論という難題を解いたことで知られる。 岡先生の著作には数学の他に、教…

空想(創造性)は知識よりも重要である。by アルベルト・アインシュタイン

本棚を整理していると懐かしい本を見つけた。タイトルは「アインシュタイン150の言葉」。 「私は、それほど賢くはありません。 ただ、人より長く 一つのことと付き合ってきただけなのです。」 「空想は知識より重要である。知識には限界がある。 想像力は世…

宇宙に命はあるのか 人類が旅した一千億分の八 (小野雅裕(著))

いかにして宇宙開発は始まったか。そして、現代の宇宙開発はどこまで進んでいて、宇宙人とのファーストコンタクトはありえそうなのか? 本書はジュール・ヴェルヌの作品「月世界に行く」から始まって、宇宙開発の扉を開いた名もなき科学者・技術者に焦点を当…

アップルを創った怪物―もうひとりの創業者 ウォズニアック自伝

アップルは二人のスティーブによって創業された。一人はスティーブ・ジョブズ、もう一人は本書の主役であるスティーブ・ウォズニアック。アップルはジョブズがセールスをウォズニアックがエンジニアリングを担当して生まれたという話は有名だ。 ウォズニアッ…

Never Let Me Go (邦訳:わたしを離さないで(カズオ・イシグロ(著)))

ある本を本棚から見つけて去年のノーベル文学賞のことを思い出した。去年、カズオ・イシグロ氏がノーベル文学賞を受賞した。イシグロ氏の本は一冊しか読んだことがなかったけれども、その一冊の印象が強烈だったので氏の名前は覚えてた。その強烈な一冊とい…

思考する機械コンピュータ(W. Daniel Hillis(著))

「コンピュータと言えば機械式の歯車やパラメトロンや真空管やシリコンチップで実装されたものだろう。」と思ってしまう人が多いのではないだろうか。本書はそのような思い込みを打ち砕き、「コンピュータとは何か?」という問いに対して本質的な答えを出し…

瞑想・マインドフルネスについて

最近、瞑想ブームだ。厳密に言うとマインドフルネスブームと言った方がいいかも知れない。(現代人は情報の大洪水に晒されている傾向にあるので、みんな静かに落ち着きたいのかも知れない。)ICTの業界でもグーグルやアップルなどマインドフルネスを実践する…