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Computer Engineering, Arts and Books

コンピュータの英雄たち (ロバート スレイター (著))

 プログラミングや回路設計をしていると、CPUやOS、コンパイラなどの基盤技術について知りたくなる。そして、それが更に進むとCPUからアプリケーションまで一通り含めたコンピュータシステムを創ってみたくなる。これが、一番ありきたりな基盤技術(コンピュータそのもの)に興味を持つに至る流れだと思う。そこで、一つ疑問が浮かんでくる。コンピュータ黎明期の頃の技術者はどのようなことを考えてコンピュータを設計するに至ったのか?本書はそのような疑問に歴史的な背景も含めて答えてくれる。

 本書はチャールズ・バベッジとエイダ・ラプレスの階差機関の設計から始まり、アラン・チューリング、ジョン・フォン・ノイマン、クロード・シャノンと歴史的に順を追って彼らの偉業を書き記している。

 本書が焦点を当てている科学者・技術者は約30人。その中には世間的にはあまり目立っていない科学者・技術者もいるが、本書を読むことで彼/彼女らの努力がいかに今の私たちの暮らしを豊かにしてくれているかが分かる。また、初期のGRAPE(多体問題専用計算機)の開発者である伊藤智義先生が本書に登場する何人かの科学者・技術者たちに焦点を当てて漫画を書かれている。こちらも色々と学ぶことの多い作品である。

コンピュータの英雄たち

コンピュータの英雄たち

栄光なき天才たち[伊藤智義原作版] 1

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